ママはずぼら

北海道出身、東京在住。3兄弟(小4、小2、3才)の母です。主に育児ネタ、キャンプネタ(キャンプ場やキャンプ道具)について書いています。

真冬の石北峠(北海道)で鹿と衝突した話

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昨日、ツイッターのTLを眺めていたら「鹿とぶつかった話」を発見。

www.calmin.org

この記事を書いていたのは、私と同じく道東僻地出身・東京在住・三兄弟のお母さんということで私が一方的に勝手に親しみを抱いているブロガーさん。

私もいろんな意味で鹿との接触が多く、鹿とぶつかった話とか、私の母が子鹿を川から救った話(私はビニールハウスの中で鹿と邂逅)とか、鹿ネタは普通の人より持っているはず。

まず始めに、北海道の鹿は奈良でよく見かけるニホンジカと違ってサイズが圧倒的にデカイということをお伝えしておきたい。

それでは「鹿と接触した話」を淡々と始めていきますね。

 

それは私が20代前半のピッチピチだった頃の話。

時期は年末。

当時独身だった私は年末年始の帰省のため、札幌から約300km、当時車で5時間近くの実家に向けて車を運転していました。

北海道で100〜200kmの車移動は割と普通。

この日も鹿が多い石北峠を通過中のこと。

この日の峠の路面状況は事前チェックの通り圧雪アイスバーンの箇所が多く(北海道のだいたいの峠道はライブカメラで路面状況がチェックができるようになっている)、普段から走り慣れているであろう大型トラックでさえ安全運転に気を使うほどの状況。

急な勾配はもちろん、くねくね曲がり道が多い峠道、対向車線を走る大型トラックの前を、それはそれは立派な角を生やした一匹の雄鹿が突如飛び出してきた。

いつもよりも道路状況が悪く、普段より低速走行していたおかげか、鹿はその大型トラックに轢かれる事なく私たちの走行車線に入ってきた。

 

「鹿、生きてる!ていうか、こっち来てる!!」

 

私の前を走っていた大型トラックが華麗にその鹿をかわす。

 

「はあ、鹿逃げれたかあ」

 

「ちょっ、鹿、まだ道路にいるんですけど!!!」

そう、鹿は逃げたのではなく、道路上で立ち往生していたのである。

 

2回目に轢かれそうになった鹿は慌てて進行角度を変えたため、ツルツルの道路に蹄を取られ、まるで生まれたての子鹿のような状況(スケートリンクでアタフタしているような状況)に。

 

そこに私の車が迫る!!!

 

「ウワわわわァアー!!!もうダメ!」

 

急ブレーキを踏もうものなら車は制御を失い路外転落は免れない。

かと言って、このまま鹿が車に突っ込んでこようものなら、車とはいえ衝突の衝撃による車体の傷はもちろん、交通事故と同じく自分の車も良くて道路内でスピン。

最悪、路外転落、怪我必至だろうという状況。

 

基本、北海道の人は冬道で野生動物が飛び出してきた場合、そのまま轢くのが通常。

なぜなら雪が積もり、タイヤで圧雪され車の熱でうっすら溶けた雪が、氷点下の気温でスケートリンクのように凍った道。

そんなツルツルの道で急ブレーキや急ハンドルを切る方が命の危険が高まるからだ。

道外からやって来る観光客が冬道で小型の野生動物と接触して大事故になるのは、大抵急ブレーキを踏み車の制御が効かなくなるからである。

もちろん、熊や鹿に接触した場合は冬道に慣れた道民でもただでは済まない。

あいつらは本州の熊や鹿とはサイズが全然違うのである。規格外サイズだ。

ニホンジカの親サイズだと、エゾシカの子鹿サイズである。

 

話を戻そう。

そう、2度も轢かれることを免れた鹿は狙いを定めたように私の車に突っ込んできた。

「あ、もうダメだ」

と思ったその瞬間、驚くほどなんの衝撃もない。

 

「え??なにこれ」

 

ボリジョイサーカスもびっくり!鹿がボンネットに見事に乗車しているのである。

そして私は人生で初めて野生動物とアイコンタクトを交わした。

野生の鹿とバッチリ目があっているのである。鹿も「どうしよう??」みたいな目をしている気がした。どうしよう?じゃない。

 

「え?なに??鹿こっち見てるんだけど!!!!こっち見んな!!」

 

雄鹿として立派な角を称えたその鹿は、角と頭をフロントガラスからボンネットにかけて寄りかかるようにして乗せ、冬毛に包まれた大きな体もボンネットに乗っかるような形で見事になんの衝撃もなく車に吸い寄せられるような状態に。

時間にして数十秒。

急ブレーキにならないギリギリの加減でブレーキ操作をして減速をしていた私。

鹿は車に寄り添いながらスケートリンクで滑っているかのように、上手に車から離れ林に向かう。まさに鹿イリュージョン。

鹿は路外で10mほど車と同じ進行方向を取っていたが、すぐに林の中へ消えていった。

どうやら車も無傷だが、鹿も無傷で済んだようだ。

この時ほど「私は冬道ブレーキが上達したな」と思ったことはなかった。

鹿と邂逅してから最初の休憩ポイントについて車を確認してみたが、一切傷はなかった。

あの鹿も無事だったと思う。

 

以上、雪が降る前なら急ブレーキ急ハンドルで避けられたかもしれないけれど、冬道だったためにとーっても肝を冷やした話でした。

 

北海道で小型の野生動物(キツネやタヌキ、うさぎ)が飛び出してきても、なるべく避けようとしないでください。 そのまま轢いた方がダメージは少なくすみます。

時々あるんです。

野生動物を避けようとしたせいで正面衝突。路外転落で人間が死亡なんていう悲しい事故が。

 

そして野生動物には決して餌になるようなものを与えないでください。

キタキツネに餌をあげようとしている観光客を見たことがありますが、キツネは病原菌や虫を体内にたくさん持っています。

北海道で沢の水を飲む人がいますが、エキノコックスとか心配になります。

ヒグマが道路際に現れても逃げようとせずに一生懸命写真を撮ろうとする人。餌をあげようとする人。

野生動物にとって「人の食べ物を食べる」ということは、不幸な結果しか生みません。

近くでヒグマを見たいなら、どうぞクマ牧場に行ってください。

あるいは知床の観光船に乗ると、割と見えるチャンスが増えます。

私も知床ウトロの観光船に乗船した際に、ヒグマを見ることができました。

知床羅臼の観光船に乗るとシャチが見える確率が高まります。

 

ちなみにはてブで話題になっていたこの記事。

www3.nhk.or.jp

おそらく体の大きさや顔からしてまだ子熊。

子熊とはいえ、野生のヒグマには遭遇したくありませんね。

私の義父は道内の長距離トラック運転手をしていた頃、峠道に入るとよくヒグマを見かけたそうです。

そして私が子どもの頃、祖父の知り合いの猟師が熊撃ちをしていました。

当時、年に数頭しか仕留めなかったそうですが、熊肉や熊の油をもらった記憶があります。熊の肉は真っ赤でした。

高校生だった頃の私はJR通学。線路内に鹿が侵入してきて、車掌さんが汽笛を鳴らすなんてことはよくありました。田舎でしたから。

CALMINさんの記事「鹿とぶつかった話 - 夜明け前の心臓(仮)」を読んで、そういえば私も鹿エピソードがあったなあと思い出して書いてみました。

北海道出身のブロガーさん、野生動物エピソード、書いてみませんか?w