ほんのりじんわり優しい陽射しに、あたたかな春の風。
顔を上げると梅や桜が咲き、緑の葉っぱが増え、道端ではつくしが出てきたなと思った途端、春の息吹が一気に広がっていく。
今年もそんな時期がやってきましたね。
キャンプを始めるにはちょうどいい季節。そろそろあなたもキャンプデビューしてみませんか?
ということで、今回は「はじめてのキャンプ」を楽しむポイントをオートキャンプインストラクター目線でご紹介していきます。
ぜひキャンプデビューの参考にしてみてくださいね!
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春にキャンプを始める4つの魅力
陽射しの強い夏よりも、服装などで体温調節がしやすい春の方がキャンプを始めるのにぴったりの季節。
キャンプをはじめる季節も重要ではありますが、子を持つ親にとって一番のキャンプの魅力は、やっぱり「子どもが自然の中で育つこと」かなと思います。
そこで、春にキャンプを始める魅力、おすすめする理由をいくつかご紹介します。
1)子どもに感じとって欲しい。植物や昆虫など「生命のパワーを一番感じる季節」
長かった冬も終わり、柔らかな陽射しに誘われて小さな虫たちが目を覚まし、枯れ草の下からは緑の葉っぱがたくさん顔を出し、あちらこちらで花が咲く季節。
そんな自然の中で、家族一緒にテントで過ごし、みんなで集まって食事をとり、家とは違う空間で一緒に寝る。親子の絆が深まる一日。
大人になってからも「春の生命力の凄さ」というのを感じとることができますが、感性豊かな小さな子どものうちにぜひとも感じとってもらいたい日本の四季の一つ「春」。
テレビやYoutubeで得る知識も大切ですが、それが現実の体験とリンクすることで子どもの脳も心も体もとても豊かなものになること間違いありません。
春はお花見キャンプができる季節でもあります。
2)暑すぎず、寒すぎず。着る物で体温調整をしやすく快適な季節

冬のような体の芯まで冷える厳しい寒さはなく、穏やかな春を感じられる4月末〜5月(北海道だと5月〜6月が春キャンプに最適)。もしかしたら初夏並みに暑い日もありますが、それでも本当の夏から比べると、キャンプを始めるのにとても快適な気候です。
キャンプの服装は、重ね着(レイヤード)が基本。寒ければ足し、暑ければ一枚ずつ脱いでいくことで体温調節がしやすくなります。
特に春だと、冬のような厚手の防寒ジャケットは不要(薄くて暖かいジャケットや風の通しにくいジャケットを用意)。持っていく荷物も減り、準備や移動も楽ちんになります。
・4月中旬〜GW頃(最低気温10度+α)には、長袖+厚手のパーカーや風を通しにくいジャンパー
※これはあくまでも一つの目安。風向き・風の強さによっても体感温度が変わるので、重ね着がしっかりできるように用意することをおすすめします。
3)焚き火が気持ちいい

春の夜はまだまだほんのり肌寒い日も多くありますが、そんな時こそ焚き火がとっても気持ちいい。
春にキャンプを始めるなら、ぜひ焚き火も体験してみてください!
(春といえども夜になるとグッと気温が下がることもあるので、燃え広がりにくい素材の羽織るものなどがあると便利ですね。)
※2022年2月再編集スノーピークの焚き火台をかれこれ5年以上愛用しています。もちろん最初のような輝きはないし、ロストルは重くて持ち運び大変。だけど「やっぱりなんだかんだでスノーピークの焚き火台が一番好きだな」と改め[…]
4)春にキャンプをはじめると3シーズン楽しめる

実は春に揃えたキャンプ道具は、春・初夏・初秋・仲秋と寒すぎず、暑すぎない季節に適した道具となっています。
反対に、夏や晩秋〜冬・初春頃は、それぞれ暑さ対策・寒さ対策が必要になります。
シュラフの選び方
シュラフの形で選ぶ
シュラフには主に2つのタイプがあります。
頭まですっぽり被るマミータイプ。
家のお布団に近いタイプの封筒型。
春・夏・秋の3シーズン向けシュラフがおすすめ
春はまだまだ朝晩の冷え込みも感じやすい季節。特に3月はまだ寒く、4月でも場所によっては数年に一度積雪があったりというケースも。
シュラフは快適温度と使用可能温度の両方が表記されていることが多いです。
選ぶ際には快適温度を重視して選びましょう。
例えば最低気温が10度くらいの場所に行くなら、快適温度が5〜10度くらいのものを選ぶと安心です。使用可能温度が10度くらいのものを選ぶと、春先の最低気温が10度くらいの時期にはおそらく寒いと感じることが多いかもしれません。
私が子どもと添い寝用に使用している3シーズン使用できるシュラフは、快適温度の下限が3度のものです。
こちらの記事も参考にしてみてくださいね!
今回我が家では春夏用の寝袋をコールマンのすごーく安いものから、モンベルのダウンハガー650#5と850#5、バロウバッグ#5に変えました。モンベルの寝袋(シュラフ)は高いストレッチ性と軽量コンパクトでとても人気がありますよね。[…]
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はじめてのキャンプを楽しむポイント
はじめてのキャンプを楽しむために必要なことってなんでしょう?
あれこれ考えすぎて準備が前に進まない。そんなこともあるかと思います。
そんな時はこれから説明することを参考にしてもらえたらと思います。
1)事前の準備が大切

キャンプは準備が大切だというけれど、はじめてのキャンプではどんなことに気をつけたらいいのでしょうか?
とりあえずこんなことに気をつけておけばなんとかなるさ!という条件を並べてみました。
- 持ち物チェックリストを用意
- キャンプ場周辺の遊べる場所や買い物ができる場所をチェック(場合によっては病院などもチェック。我が家の場合、子どもが熱を出しやすいこともあったので、事前に周辺の病院をチェックしていた時期もありました。)
- カットできる食材はカットしてジップロックなどで持参(当日の時短、ゴミ減につながるのでエコ)
- 初めてのテント設営は事前に練習しておくか、設営動画を何度も見ておく(何度見てもはじめての設営は手間取るもの。誰でも「初めて」を経験しているので焦らずゆっくりで大丈夫!)
- キャンプ場のHPをチェック(注意事項や共有設備、レンタル品などをチェックしておくと安心)
- 現地の天候をチェックし服装の準備を(一般的に標高が100m上がると0.6度下がると言われています)
- 子どもは汚して当たり前。いつもより着替えを多く持参しましょう。(息子が3歳くらいまでは、多めに用意しても足りないことが何度かありました・・。その時は色々諦めの境地に達しました)
2)はじめてのキャンプ場選びは高規格キャンプ場を選択すべし

はじめてのキャンプ場が「景色優先でフリーサイト、トイレや管理棟がテントサイトからちょっと遠い有名キャンプ場です。」というのはあまりにも難易度高め。
高規格キャンプ場と呼ばれるキャンプ場や、レンタル品が充実しているキャンプ場さんを選ぶと安心です。
3)移動は家から2時間以内を目安にキャンプ場を選ぼう

乳児がいる場合は移動時間が短ければ短いほど、両親の負担も子どもの負担も少なくすみます。またはこまめな休憩をとりたいところ。
「行きはよいよい、帰りはこわい」とはよく言ったものです。
目的地は自宅から3時間ほどの場所。キャンプへ行くときはウキウキ・テンション高めですが、帰りは頑張って撤収した後に長くて渋滞の多い道路を通過。11時にキャンプ場を出発し、ところどころ休憩しながらようやく家に着いたのは夕方5時をすぎている・・・。
首都圏へ帰る際、使用する道路によってはたびたびそんなことも起こり得ます。
移動時間が長いと子どもは飽きてしまいますし、子どもといえども体がカチコチになってしまうこともありますので、はじめてのキャンプはできるだけ自宅から近いいい場所を選びましょう。
4)電源付き区画サイトを選ぶと安心

キャンプ場までの距離も大切ですが、はじめてのキャンプは電源付きのサイトを選ぶと何かと安心です。
特に春先だとまだ寒いこともあるので、電源サイトだと電気毛布などの低い電力で使用できる暖房器具を持っていくことができます。(キャンプ場の電源使用上限は大体1000Wくらいのところが多い。キャンプ場ごとに違うので確認が必要)
区画サイトは自分がテントを張っていい場所が明確なので、はじめてのキャンプの時は戸惑うことが少なく安心です。
5)連休の予約は早めに。キャンセルする時は必ず連絡を。
GWなどの大型連休の予約は、人気のキャンプ場から早めに予約が埋まっていきます。キャンプに行く予定が決まっているなら、早めに予約をしておきましょう。
予約は、宿泊予定日の1〜2ヶ月前に受付開始となるキャンプ場さんが多いです。
また、やむを得ずキャンセルする場合は、キャンプ場さんへ必ず連絡をしましょう。万が一当日のキャンセルになったとしても、別の日に予約を振り替えるなら、一回の変更に限りキャンセル料は取らないという良心的なキャンプ場さんもあります。絶対に無断キャンセルだけはしないようご注意ください。
また「本命のキャンプ場の予約が取れるかどうかまだわからないから、違うキャンプ場をとりあえず予約だけしておこう」というようなこともなるべくしないでいただけると、他のキャンパーさんも喜びますし、キャンプ場さんの負担も少なくすみます。
6)手抜きを忘れずに

はじめてのキャンプ。なんでも完璧にと思うと負担が大きすぎます。
朝ごはんはカップスープやカップ麺でも全然OK。
1泊2日のキャンプでは「一食だけ頑張れば満点」という気持ちでいる方が楽ですよー。
・金目鯛、メバル、鯛、アサリ、わかめ
・イチゴ
・アスパラガス、スナップエンドウ、芽キャベツ、ルッコラ、レタス、ニラ、椎茸
はじめてのキャンプでイメージしておきたい「タイムスケジュール」

何時に出発して、何時にご飯食べてなど、なんとなくでもイメージができているといいかと思います。
少なくとも、撤収開始時間さえイメージしておくだけでスムーズにキャンプを終えることができますよー。
9:00 出発(買い物、昼食)車への積み込みを前日にしておくと出発がスムーズ。13:00 チェックイン
13:15 設営開始
15:00 設営完了17:00 夕食の準備 (前日までに事前の準備をしておくと時短になります)
18:30 夕食
19:30 片付け20:00 お風呂、シャワー21:00 焚火など22:00 就寝
【2日目】
6:30 起床
7:00 朝食
9:00 撤収開始
11:00 チェックアウト
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はじめてのキャンプはレンタルを有効活用!最初から全部揃えなくても大丈夫!

キャンプ道具を一気に揃えたのはいいものの、「テントの使い勝手や大きさが予想と違った」「テーブルとイスの高さが合わなかった」「これは要らなかった」「今後あまり行かないかもしれない」という可能性もあります。
また、キャンプ道具の収納にも場所が必要ですし、はじめてのキャンプはテントをレンタルしたり、ランタンをレンタルしたり、ダッチオーブンをレンタルしたり、家にあるフライパンや包丁を持って行ったり、食器は紙皿や割り箸を使ったりと、最初から全ての道具を揃える必要はありません。
それに「レンタルばかりだから恥ずかしい」なんてそんなことは1ミリも気にしなくて大丈夫です。
今はいいテントがレンタルされていますし、みんな自分のキャンプに精一杯で、周りを気にする余裕のある人は少ないはずですから!
慣れてきたら、食器は使い捨てをやめて繰り返し使えるものにしたり、ダッチオーブンやスキレットを購入したりと道具を増やしていく楽しみもあります。
焦らずゆっくりじっくり楽しんでいきましょう!
個人的には、寝袋くらいは事前に購入しておいてもいいのかな?と思います。
気になるルールやマナー
きっとはじめてキャンプに行く人ほど、ルールやマナーについて神経質になっているかと思います。
ひとまずこんなことに気をつけておけば大丈夫という項目を挙げてみました。
安全面

・危険な場所チェック (場内のお散歩推奨。子どもだけで立ち入っていい場所、ダメな場所の確認にもなる)
・設営時の子ども野放しは危険
・火の扱い (テント内で炭は使用しない、ガス器具を使用する際もこまめな換気、焚き火は風向きや風速に注意。小さな消火器などがあるとベスト)
・炭の処理は完全に消火した上で行うこと。消えているようでも消えていないのが炭や薪です。ご注意を。
・川や海で遊ぶときはライフジャケットを
・ポイズンリムーバーなど毒虫などの対策を
・自然の力には勝てない。悪天候時は撤退する勇気も。
自然環境

・直火禁止エリアでの直火や、焚き火底面から地面までの高さ30cmを推奨
・炭は灰にならない限り自然には還りません。その辺に捨ててこないように。
・直火OKでもできるだけ焚き火台を使うと後片付けもラク
・芝生の上には熱い鍋などを置かない
・生きた木を切らない。そこにいる動植物への配慮を。私たちは自然をただ間借りしているだけ。
・洗剤も植物性などの自然に優しいものを
マナー

・お隣への挨拶 (聞こえていない可能性もあるので、返事が返ってこなくても落ち込まない)
・音に注意 (音楽、消灯時間後のおしゃべり、車のドアの開閉)
・光 (明るすぎるランタン。もしかしたら星を楽しんでいる人もいるかも。必要以上の明かりは自然に住む動物たちへの影響も)
・共用の場をきれいに使おう (炊事場を汚したまま立ち去らないなど)
・区画サイトでは誰もいないからといって他のサイトへ立ち入らない
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さいごに
まだまだお伝えしたいことはたくさんあるのですが、ひとまず「はじめてのキャンプ」をスタートする心構えとしてこれらを意識しておけば安心です。
ぜひあなたもキャンプの世界へ飛び込んでみてください!
春キャンプの道具選びなど他の記事でもまとめていますので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね!
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